地域の活性化と持続可能な発展のために

連携の輪をひろげる

Q.令和元年の昨年、どのようなことに取り組みましたか。

 昨年は、将来を見据えた当社グループのあり方について検討し、地域の企業や行政との連携を深めた1年でした。

 静岡鉄道(株)様、(株)テレビ静岡様とは、地域 に根差した3社がお互いの経営資源を活かし、スタートアップ企業との連携により地域活性化 につなげる「しずおか未来共創プログラム」を実施しました。広く協業アイデアを募り、ここ静岡から新たな価値を創出するためにはどうすればよいか、幅広く検討を行いました。すぐに大きな収益につながるものではありませんが、事業化を目指して取り組みを加速していきます。

 グループ会社の静岡ガスリビングは静清信用金庫様と地域の課題解決に向けた相互協力の協定を締結しました。静清信用金庫様は人材不足に悩む地元中小企業のサポートを、一方で静岡ガスリビングは定年後も働く意欲があるアクティブシニアの派遣先拡大を検討していたところニーズが一致。お互いの強みを活かした連携が、地域活性化につながる一例になると大いに期待しています。

 地域課題解決に向け行政との連携も継続して取り組んでいます。清水町とは町民の安全・安心の向上や健康増進、移住・定住、結婚促進といった幅広い分野にわたり協力する包括協定を締結。その一環として、大型ショッピングセンターのサントムーン柿田川内にある当社ショールームでクッキング婚活イベントを開催しました。今後も地域の活性化や発展に向けて地域の企業や行政と一緒に様々な取り組みを行っていきます。

 このように、地域の課題やニーズは多様化・複雑化しており、1社だけで解決することが難しい時代になりました。これからは、いかに良きパートナーを見つけ連携できるかが、非常に大事になっていくと思います。

事業環境が大きく変化する中での

静岡ガスのこれから

Q.どのように事業環境を認識していますか。

 人口の減少は進行し、低炭素から脱炭素へ向 けた社会的ニーズも高まりつつありますが、明日から状況が一変することは考えにくいと思います。一方で、デジタル化の進展は急激にくらしのあり方や事業環境を変えていくと見ています。

 こうした環境の変化に対応するために、短期・中期・長期と3つの時間軸を同時並行で考え、事業を組み立てていかなければなりません。短・中期的には、基盤事業の強靭化とさらなる拡大に取り組み、成長を目指します。一方、中・長期的には、再生可能エネルギーなど将来の成長につながる新たな事業に取り組んでいきます。そのために今後3年間で400億円以上の 投資を計画しています。

Q.基盤事業の強靭化について具体的に聞かせてください。

 基盤である都市ガス事業、その原料の天然ガスはCO2排出量が化石燃料の中で最も少なく、低炭素社会に必要なエネルギーであり、まだまだ普及の余地があります。また再生可能エネルギーの開発が進む中にあっても、太陽光発電や風力発電は発電量が天候に左右されるため、それを補完・調整するエネルギーとして天然ガスの重要性はさらに高まるものと考えます。

 こうした状況を踏まえ、まずは都市ガス事業の地震対策強化と顧客基盤拡大に向けた投資を行っていきます。LNG基地は、これまでも静岡県が公表する地震被害想定などをもとにした対策を講じてきましたが、さらなる対策を実施します。また、以前から経年ガス管の地震に強いガス管への入れ替えを進めており、これを2023年までに完了することを予定しています。

 地域のくらしや経済を支える基幹エネルギー の供給を担う事業者として、安心・安全はもちろんのこと、震災が発生した場合でも速やかに復旧しガスをお届けする責務に応えていきます。

Q.再生可能エネルギーの取り組みについて教えてください。

 再生可能エネルギーに対する社会的ニーズは確実に高まっており、今後もそうした傾向は続いていくものと思います。我々も、そうしたニーズに応えるべく、今からその開発に積極的に取り組んでいきます。

 具体的には、太陽光発電やバイオマス発電等の開発・投資を進めていきます。昨年11月から 「SHIZGASあなたにフィット」のサービスを始めました。固定価格買取制度(FIT)における 10年間の買取期間が順次満了することに加え、設備の経年劣化が進むことで、お困りになるお 客さまがたくさんいると思い、単に余剰電力を買い取るのではなく故障診断や設備の修理・更 新なども支援するサービスとしました。当社がこれまでに培ったノウハウを活かし、太陽光発 電に関するお困りごとを、すべてワンストップで解決いたします。

Q.こうした取り組みを進める中、大事なことは。

 2020年は、基盤事業の強靭化と併行し、将来を見据えた新たな分野へのチャレンジに着手する年になります。一方で、変わらないことは「お客さまとの接点を大切にする」ということ。お客さまのお困りごとに応えたサービス提供に取り組んでいくことは、今後ますます重要になってくると思います。また、当社に信頼を寄せ連携したいという企業や自治体を増やすのも、やはり人が重要です。このため、お客さまとの面体での接点を担う人材を重視しており、そのさらなる育成・教育に注力していきます。また、昨年から導入したフレックスタイム制を活用するなどして働き方改革を進め、社員が仕事と生活の調和を図り、やりがいを感じながら仕事ができるよう、労働環境を整備していきます。

 社員には、立ち止まらず一歩ずつ前へ踏み出 してもらいたいです。そのためにも失敗を恐れない、失敗から学び、チャレンジし続ける、そんな会社にしていきます。

皆さまからのご期待に沿うべく

ますますの成長と地域貢献を約束します

Q.株主の皆さまへメッセージをお願いします。

 皆さまには平素より格別のご高配をいただき、あらためて感謝申し上げます。

 当社は、天然ガスの普及拡大に加え、新たなサービスの提供・事業領域の拡大等を通じて、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業の成長を図ってまいります。

 また、株主の皆さまへの利益還元を経営の重要事項の一つととらえ、継続的で安定的な配当を行うことを基本方針としております。

 その方針により、2019年の年間配当金につきましては、1株につき1円増配の16円としました。また本年もさらに1円増配の17円とする予定です。

 株主の皆さまには、引き続きご支援ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。